全成分を超解説!ビタブリッドCヘアートニックセットEX
ビタブリッドCヘアーはEXになって何が変わった?
2017年8月14日にビタブリッドCヘアートニックセットプロフェッショナルは、ビタブリッドCヘアートニックセットEXにリニューアルされました。そして医薬部外品の発毛促進剤という育毛剤になりました!
今回はそんなビタブリッドCヘアーEXに含まれる成分が一体どれだけすごいのか、またはどんな役割をしているのか、その辺りを全成分解説いたします。
参考:ガチ比較!ビタブリッドCヘアーEXとプロフェッショナル(旧商品)の違いは?
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配合成分は結構細かく変化していました
まずは、ビタブリッドCヘアーEXとプロフェッショナル、配合成分の違いを下記に記載します。一旦成分記載のままで書いておくには意図があります。
化粧品においては、配合成分の量が多い順に左から並んでいきます。ただ、1%以下の配合量については、順不同となります。ですので細かい成分の説明の前に、全体感で見れた方が良いかな、と。
ビタブリッドCヘアーEXとPRO全成分
ビタブリッドCヘアーEX(新商品) | ビタブリッドCヘアーPRO(旧商品】 | |
---|---|---|
ヘアーパウダー成分 | 酸化亜鉛、アスコルビン酸、ステアリン酸グリセリル、ナイアシンアミド、アルギニン、システイン、イノシトール、水、パンテノール、アデノシン、カフェイン、ビオチン、パルミトイルトリペプチド-1、アラントイン、ビオチノイルトリペプチド-1、パルミトイルペンタペプチド-4、パルミトイルテトラペプチド-7、オレアノール酸、アロエベラカルス培養エキス、ブドウカルス培養エキス、モモカルス培養エキス、トレハロース、加水分解シルク | アスコルビン酸、酸化亜鉛、アルギニン、システイン、トコフェロール、ステアリン酸グリセリル、チロシン、トレハロース、アラントイン、シルクアミノ酸、ビオチン |
ヘアートニック成分 | 精製水、エタノール、1,3-ブチレングリコール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、フェノキシエタノール、dl-メントール、D-パントテニルアルコール、L-リシン塩酸塩、酢酸DL-α-トコフェロール、クエン酸ナトリウム、クエン酸、N-ステアロイルフィトスフィンゴシン、ビオチン | 水、エタノール、メントール、ポリソルベート80、パンテノール、酢酸トコフェロール、フェノキシエタノール、サリチル酸、ナイアシンアミド、ビオチン、リシンHCl、カラメル、セラミド3 |
おそらく、ヘアートニックは医薬部外品になったことで成分表記が厳格になり、似たような成分でも医薬部外品としての名称に変わったものもあるように思われます。メントール、トコフェロールやパンテノールのあたり、微妙に名前は違いますが新旧両方入ってますので。
ビタブリッドCヘアーEXの成分:パウダー編
さて、それでは解説を続けたいと思います。最初はビタブリッドCヘアーEXにおけるヘアーパウダーの成分を順番に解説して参ります。むちゃくちゃ多いんで若干端折る部分は端折ります。
順番は、成分表に書いてある順です。1%以下は配合量順不同ですが、まあ、どこからが1%未満の成分なのかよく分からないですしね。成分記載の通り最初から攻めます!
酸化亜鉛
白色の微細な粉末。ビタブリッドCシリーズが全て白い粉の見た目なのは全てこの、酸化亜鉛のせいだと考えられます。
安全性が高く、透明感のある白色を活かして、ファンデーションなどにも使われることがあるようです。さらに、紫外線A波を遮断する効果もあるため、日焼け止め商品にも多く配合されています。
また、酸化亜鉛には元々、収れん効果や消炎効果があり、赤ちゃんのオムツかぶれ用に亜鉛華軟膏として使われる等、安全性の高い成分です。
ビタブリッドCでは「ハイブリッドビタミンC」として、酸化亜鉛を層状に構築し、そのサンドウィッチのような隙間に、アスコルビン酸(ビタミンC)を配置する、というのが特許取得の基幹技術になっています。(LDH構造)
なお、この酸化亜鉛自体も育毛に効果のある成分だと言われています。酸化亜鉛は髪の主成分であるケラチンの合成に寄与するとか、酸化亜鉛はAGAの進行を遅らせる働き(5aリダクターゼの抑制効果)がある、などと近年注目されています。
水には溶けません。ビタブリッドCヘアーで白残りする場合はこの酸化亜鉛です。
アスコルビン酸(=ビタミンC)
ビタミンCという成分は存在せず、その実はアスコルビン酸という成分です。
これまた、アスコルビン酸も白色の結晶粉末なので、酸化亜鉛と結合させるとより真っ白な粉末になってしまいます。こちらは水に溶けやすく、溶けるとすぐ酸化還元反応を起こして成分が変質してしまいます。
ビタブリッドCの場合は、酸化亜鉛と層状に構築してあるため、12時間じっくり時間を掛けながら溶け出していくようになっています。
強い抗酸化作用があり、メラニン色素の生成を抑えて、日焼けによるシミやそばかすを防ぐ働きがあります。ほか、老化の原因や脱毛の原因であるフリーラジカル(活性酸素)の発生を防ぐ働きや、コラーゲンの生成を促す働きがあります。
このコラーゲンの生成を促す働きについては、育毛に思いっきり関係のある、17型コラーゲンの生成にも大きく寄与していることが分かっていますので、ビタブリッドCヘアーEXはアスコルビン酸を活用した、育毛剤だと言えるでしょう。
参考:ビタブリッドCヘアーEX(ビタミンC)塗布で17型コラーゲンが増えて育毛促進
ステアリン酸グリセリル
界面活性剤です。といっても界面活性剤自体は何一つ悪い成分ではありませんよ。
マヨネーズはお酢と卵とサラダ油でどうしてあのようなクリーミーな形状になるのか? これが界面活性剤の「乳化」効果です。つまり水と油を混ざるようにする効果を「界面活性」効果と呼称します。
本筋に戻ります。ステアリン酸グリセリルは、油性成分の「ステアリン酸」と水性成分の「グリセリン」を繋ぎ合わせた界面活性成分です。ビタブリッドCヘアーの様々な成分を、頭皮に浸透しやすくさせる効果をもたらす、主成分に対する支援物質です。
頭皮は脂質によって表面がある程度保護されていますが、界面活性剤による乳化作用で、水と油を馴染みやすくすることで、体表の脂質を突破して成分を浸透させる効果があります。
余談:化粧品と界面活性剤
ナイアシンアミド
ビタミンB群の一種です。旧式名称だと「ニコチン酸アミド」と言います。
消炎効果、代謝活性効果などがあり、アンチエイジング効果や血行促進効果もあります。血行促進によって育毛を促進しますので、数多くの育毛剤に配合されている成分です。
なお、美白効果がありナイアシンアミドは医薬部外品の化粧品としても認められている成分です。(女子に嬉しい話)
アルギニン
アミノ酸です。
コラーゲンの生成に関与しており、保湿効果や肌の再生に寄与します。また、頭皮の血行促進にも良い影響があると考えられており、育毛にも一定の効果が見込まれています。
システイン
アミノ酸です。
特に毛髪、皮膚の角質層、爪などを構成するたんぱく質ケラチンにはシステインが多量に含まれていますので、システインにも毛髪の再生に、一定の効果があると考えられています。
イノシトール
ビタミンB群に属する、生体成分。
体を構成する要素に含まれていますよ、という意味。健康な皮膚組織の維持に欠かせない成分です。保湿効果や脱毛予防の効果があります。
パンテノール
医薬部外品の成分。肌荒れ防止や育毛効果がある。
毛髪の成長を促進する働きや、頭皮細胞の活性化効果が認められている、これだけで育毛剤を名乗れるような成分。
アデノシン
毛乳頭細胞に直接働きかけ、発毛を促進する発毛因子を生産する画期的な成分。
(1)毛髪成長に必要な発毛促進因子(FGF-7)の産生を促進します。
(2)成長期の毛根が退行期へ移行するのを防ぎ、成長期を延長してしっかりとした髪に育てます。
(3)血行を促進し、毛根に栄養や酸素を供給します。
アデノシンは資生堂が出している「アデノゲン」という医薬部外品の育毛剤の、主たる有効成分です。アデノゲンってやつ。
カフェイン
コーヒーやお茶に含まれる、有名な覚醒成分。
皆さんが知っている覚醒効果などの他に、皮膚の細胞を活性化する効果がある。引き締め効果もあるので、スキンケア商品には多く配合されている。
ビオチン
卵黄から発見されたビタミンB群の一種、ビタミンHとも呼ばれている成分。
医薬品としても使われている、健康な肌を維持するための補酵素。脱毛を予防したり、頭皮の乾燥を防ぐ効果が期待されている。
パルミトイルトリペプチド-1、パルミトイルペンタペプチド-4、パルミトイルテトラペプチド-7
この3つはまとめて解説。
パルミチン酸と各種アミノ酸が結合してペプチド構造になった成分です。
保湿作用や皮膚保護作用のほか、コラーゲン産生促進作用があり、肌に弾力性を与える働きも期待できます。
アラントイン
医薬品としても認められている成分。
消炎効果や細胞を活性化する働きがある。育毛作用もあり、ヘアケア製品や育毛剤にも配合される。
ビオチノイルトリペプチド-1
ビオチンとトリペプチド-1(グリシン、ヒスチジン及びリシンの3種)を反応して得られる成分です。
毛髪にハリ、コシを与えて、健やかに保ってくれます。
オレアノール酸
ブドウ果実の表面につく白い粉「ブルーム」の主成分がオレアノール酸。
オレアノール酸は、男性型脱毛症(AFA)の原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)を生み出す還元酵素である5αリダクターゼを阻害する作用があり、抜け毛を予防する効果が期待できます。
アロエベラカルス培養エキス、ブドウカルス培養エキス、モモカルス培養エキス
カルス三兄弟。
カルスというのは、(英語:callus)固形培地上等で培養されている「分化していない状態の植物細胞の塊」。だそうな。(出典:Wikipedia)つまり、植物の組織培養の方法の一つです。
アロエベラには保湿効果があります。ブドウは保湿の他に血行促進効果があります。モモは収れん作用や肌荒れ改善です。
トレハロース
糖類です。保湿効果に優れています。
加水分解シルク
文字通りシルク(絹)を分解したもの。各種アミノ酸、ペプチドが含まれる。
保湿効果、皮膜形成効果が得られる。 傷んだ髪を補修し、髪にハリとコシを与える。
ということで、長かった・・・。ここまでが「ヘアーパウダー」側に含まれる全成分の解説でした。
一点、驚きの事実がありました。ビタブリッドCヘアーEXのヘアーパウダーには、「防腐剤」としての役割を保つ成分は含まれていないようです。まぁ、乾燥した粉末ですので、基本的には劣化しにくいのでしょう。
ビタブリッドCヘアーEXの成分:ヘアートニック編
さて、今度はヘアートニック側の全成分の解説です。
ヘアートニックこそ、実は医薬部外品の育毛剤(発毛促進剤)に変化した、張本人です。パウダー側は医薬部外品ではありませんからね。
では、行きます。※精製水とかは解説除外
エタノール
化粧品における「アルコール」は基本的に「エタノール」のことを表します。
殺菌作用、清涼作用があるが、それよりも「様々な成分の溶融を助ける」ため、いろいろな成分を溶かした液体を作るには欠かせない存在。また、防腐作用もある。
1,3-ブチレングリコール(=BG)
最近では「BG」と書く商品の方が圧倒的なので、この表記は医薬部外品の縛りによるものと思われる。
数多くのシャンプーや育毛剤に配合されている、水性保湿剤。ベタつきが少なく、乾燥から肌を守る。
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(=ポリソルベート80)
一般的には「ポリソルベート80」と書かれることの方が多い。
比較的安全性の高いマイルドな非イオン性界面活性剤の液体乳化剤。例のごとく、成分がお肌に浸透しやすくするために配合されている。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(=PEG-2水添ヒマシ油)
「PEG-2水添ヒマシ油」とも言う。比較的メジャーな成分。
硬化ヒマシ油(トウゴマの種から得られるヒマシ油の二重結合に水素添加して得られます)に、親水性のポリオキシエチレンを結合してつくられる。
乳化効果や可溶化効果がある非イオン界面活性剤。オイル成分を透明な液体に混ぜる際に使ったりする。
フェノキシエタノール
防腐剤。
かつて使っていた、人体にあまりよろしくないと言われた防腐剤の代わりに開発された、比較的新しい防腐剤。天然成分でもある。
玉露の揮発成分で、自然界にも存在するということから、多くの化粧品に酸化を防ぐための防腐剤として使用されている。
dl-メントール
メントールと全く同じ。旧式名称が「dl-メントール」。
いわゆるハッカに含まれる成分。医薬品成分でもある。
鎮静効果、細胞の賦活効果、配合成分の浸透促進効果があり、育毛系の商品にはよく使われている。
D-パントテニルアルコール
パンテノールと全く同じ。旧式名称が「D-パントテニルアルコール」。
パントテン酸のアルコール型誘導体。毛髪の成長に促進的に働く効果があるため、育毛剤の有効成分として多く配合されている。
そんなわけで、ビタブリッドCヘアーのヘアートニックにおける、表示されている有効成分の一つである。
※ビタブリッドCヘアーEXのパウダー側にも配合されているよ!
L-リシン塩酸塩
必須アミノ酸であるリシン(リジンとも言う)を塩酸塩化したもの。
保湿剤としての働きや、肌を柔軟にして、肌荒れを防ぐ効果がある。NMF(天然保湿因子)の多くの主成分の一つでもある。
酢酸DL-α-トコフェロール
トコフェロールと全く同じ。旧式名称が「酢酸DL-α-トコフェロール」。
還元力の強い成分であり、抗酸化作用が強い。老化原因となるフリーラジカル(活性酸素)の除去や、過酸化脂質の発生を抑制する、頭皮にとても大切な効果を発揮する。
また、皮膚の血液循環を良くする働きもあるため、育毛剤の有効成分としても多く配合されている。
ビタブリッドCヘアーのヘアートニックにおける、表示されている有効成分の一つである。
クエン酸ナトリウム、クエン酸
クエン酸関連はまとめて解説。
柑橘類に含まれる酸っぱさの素ですね。いずれもpH調整剤として使われるようです。アルカリ性を弱酸性にするために、といった使い方です。
N-ステアロイルフィトスフィンゴシン
なんのこっちゃない、「セラミド-3」のこと。保湿成分です。
一般的には「セラミド-3」の記載の方が多い。細胞間脂質を構成する大切な要素。乾燥から肌を守る、人間が元々持っている生体成分。
ビオチン
卵黄から発見されたビタミンB群の一種、ビタミンHとも呼ばれている成分。
医薬品としても使われている、健康な肌を維持するための補酵素。脱毛を予防したり、頭皮の乾燥を防ぐ効果が期待されている。
※ビタブリッドCヘアーEXのパウダー側にも配合されているよ!
ということで、以上がビタブリッドCヘアーEXを構成する全成分の解説です。
別に私は開発者ではありませんが、成分を丹念に分析していけば、この商品に何を期待して成分を加えていったのか、そして含まれてる成分は何の目的なのか。そう言ったことはなんとなく分かった気がします!
ビタブリッドCヘアーEXの成分から見るすごい特徴!
ということで最後にまとめますよ!!
ビタブリッドCヘアーEXの有効成分(※医薬部外品としての)
- D-パントテニルアルコール(パンテノール)
- 酢酸DL-α-トコフェロール(トコフェロール)
いずれも、育毛効果が認められている医薬部外品成分です。
ビタブリッドCヘアーEXの育毛成分(※非医薬部外品成分)
- 酸化亜鉛
- アスコルビン酸(ビタミンC)
- オレアノール酸
- アデノシン
- アルギニン
- ナイアシンアミド
- システイン
- イノシトール
- ビオチン
- アラントイン
酸化亜鉛とアスコルビン酸がビタブリッドCヘアーEXにしか配合されていない、ビタブリッドC独自処方の育毛成分です。
また、オレアノール酸とアデノシンは他社でも非常にメジャーな成分であり、これだけで育毛剤が作れるくらいのしっかりした成分です。
・・・色々と成分を見て分かりましたが、「重要な成分の大半はパウダー側に配合」してあり、逆にヘアートニック側は、「溶かした成分を効率よく浸透させる」ことに注力していたり、そもそも「パウダー成分をちゃんと溶かす」ことを重視していたりするようですね!
この記事が皆様の育毛ライフのお役に立てますように。
以上、長くなりましたが、本日の通信はここまで。